菩提樹

九月の少し肌寒い日に、いつもお世話になっているT永さん夫婦と一緒に、少し遠出をして来ました。場所は・・・教えられませんが（秘密です）ウィーンから電車で約30分ほど、ハンガリーの方へ向けてゆくと、その町があります。道行く人たちが互いに挨拶をする、という本当に小さな町です。そして、元々はエステルハージ家の領地だったらしく、上のような写真の古城があります。（そしてここは去年の暮れ頃に一般公開になったそうです。）古城の周りには、堀が掘られてあり、綺麗な水が流れていました。・・・本当かは定かではありませんが、水の湧き出ている泉のほとりに菩提樹があり、シューベルトの菩提樹のメロディーが装飾されていました。ここで作曲されました、ってことなのかしら？とも思ってもみたり。。。

少し奥に行くとこんな具合に水が、沼地のようになっていました。本当に絵に描いたように綺麗な場所で、ニンジンケーキを食べながら（笑）こういうところで生活出来たらどんなに良いだろうなぁ、と田舎大好きなわたしは思いました。将来、どこに住みたいか、と聞かれれば、都会も都会でとても面白い、とは思ってはいて、都会でも悪くないかなあ、とは思うのですが、どうにも人間関係を築いてゆくということよりも自然のなかで無理なく過ごしたい、という小さな願望があって、ひっそりとこういう場所で歌を歌って生きていけたら良いのになァ、と思います。・・・とっても自己満足な生き方ですが・・・。
それからベンチに座って、T永さんと一緒に色んな話をして、これからのこと、今思っていること、こうやって自然なものに囲まれていると、日常で纏っている（愛想笑いだとか嘘だとか、そういった）皮が一枚一枚剥がされていくような気がして、とても自然に、本当に有りのままのナチュラルな自分に出会えることが出来ました。良いところでした、本当に。教えてくださったお二人に感謝を、そしてわたしも、本当に心から大切だと思える人と一緒に、この場所に来たいなぁ、と思いました。

そしてオマケでもう一枚。このおじさま、素敵過ぎます。！

♪ Der Lindenbaum（菩提樹） ∴ F.Schubert