お引越ししました!

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Die Frau ohne Schatten

R.Strauss(リヒャルト・シュトラウス)のオペラ「Die Frau ohne Schatten(影のない女)」

を見て来ました。学校の先生がたまにとっても高い席を安く手に入れて誘ってくれるので、今回は六列目でマジマジと見ました。あの席が15euroだなんて・・・夢のようでした。笑
更に驚いたことに、ディレクターの方が今回のオペラ「影のない女」についての大まかな内容とそれに付随する哲学的なことや人間の精神に関係する内容を話した後、オペラ座の裏方の仕事や仕事場、出演者の控室、更には開演前の舞台の上まで案内して下さいました。今回オペラ座で「影のない女」の上演は四公演のみ。その最終日。思わぬ出来事と一緒にそれ以上に思わぬものがたくさん見れて大満足でした。・・・こんなことなら、もっとちゃんと興奮だけせずに質問とかしておけば良かった、と思いましたが、もう、後の祭りです。笑

「影のない女」はシュトラウスのオペラの中でもあまり上演されることがなく、音楽も内容も「難解」と言う言葉が似合うものです。耳を澄ませてみると、とても「凝った」音楽が絶えず聴こえて来るし、内容をじっと見つめてみると、人の「精神性」や「道徳性」を説くものが垣間見えます。影を奪わなければいけない、と言う葛藤。そこから見える「エゴイスティック」な感情と、それ故に湧き起こる「罪悪感」しかし、そうしなければ・・・と言う無限ループ。本当に、

「良く出来た」作品

です。「影がない」ことで子どもを産めない霊界の王と人の間に生まれた「皇后」 彼女を妃として人間界へ連れ出した「皇帝」 皇后が三日の内に影を手に入れなければ皇帝は石になる、と言う霊界の王の使者からの言葉を聞き、二人は影を探しに・・・。物語はここから始まります。

色々と考えを巡らすと留まることろを知らず、思考があちこちへ飛んで纏まらなくなってしまうので、長々とは書きませんが、「存在意義」や「家族」「親子ども」「自己」「他人」・・・そんな昔も今も変わらない人の営みにスポットを当てた作品だったことがとても強く感じられました。

時間のある時に、全文を読んで、もう一度見てみたい作品です。