お引越ししました!

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アテネ δύο

前回、微妙なところで切ってしまいましたが、その続きです。

丘から降りてどこか行けるところが無いかなあ、と街をあっちへ行ったりこっちに行ったりしました。ゼウス神殿は開いているのでは・・・?と思って近くまで行ってみたのですが、こちらも閉鎖されており中に入ることは出来ませんでした。わたしの他にも十数人くらい観光客が柵の外からゼウス神殿を見ていました。笑
ゼウス神殿は二世紀に完成しました。全104本のコリント式(コリント式とはドーリア式、イオニア式と並ぶ古代ギリシャ建築様式の一つ。柱頭に括れがなく、環状の玉縁が帯が柱頭の底部を形成しているのが特徴です)の柱がありましたが、今は15本しか残っていません。紀元前515年から建設が始まったのですが、その当時のアテネの僭主(独裁的な支配者)ペイシストラトスの失脚で工事が中断し、紀元前二世紀に再開されましたが工事推進者が亡くなってしまい、二世紀に完成したそうです。色々な障害で長い時間掛かって出来た神殿です。
ゼウス・・・と言えば、ギリシャ神話では最高神。そしてプレイボーイ。と言う二つ名(少し違う…?)が挙げられますね。・・・なんと言うか、英雄、色を好む、と言う言葉が出て来そうな彼の人生を振り返るのも面白そうですが、実にはなりそうにないような・・・。苦笑

この日は、ゼウス神殿を見てそのまま(どこも開いてなかったので)ホテルへ帰り・・・旅行に来てるのに観光出来ないって辛いなあ、と思いながら二時間ほど爆睡。笑

次の日。ウィーンへ帰る飛行機まで時間があったので午前中にチェックインを済ませ“アクロポリス遺跡”へ。

まず見えてくるのは“イロド・アティコス音楽堂”。イロド・アティコスってどういう意味だろう?と思ってたんですが、161年にアッティカの大富豪のイロド・アティコスと言う人がアテネ市に寄贈して作らせたものだそうで、観客席は6000席ほどあり、今でもなお、演劇やコンサート、オペラ、ギリシャ古典劇などが夏の間上演されるそうです。

そう。この“アクロポリス”は「高い丘の上の都市」と言う意味を持っています。なんでも神殿と自然の要塞、と言う二つの役割を果たしていた場所だそうです。この遺跡群は、紀元前480年から建設がはじまりました。一番有名な“パルテノン神殿”は紀元前447〜432年、15年と言う月日を掛けて完成しました。

このパルテノン神殿・・・調べてみれば・・・ペルシャに占領されていた時代の神殿を“旧パルテノン神殿”とか言ったり、中世では教会として使われていたり、17世紀にオスマン・トルコ軍やヴェネツィア軍の戦いに巻き込まれて破壊されたり、19世紀にイギリスから略奪されたり、と長い歴史の中で揉みくちゃにされた感のある神殿です。苦笑 そんな神殿は今、修復中で機材に囲まれ、また違った意味で揉みくちゃにされていました。笑

そして“エレクティオン”(紀元前408年完成)イオニア式の神殿です。

こちらも戦いに巻き込まれて破壊されたりしたそうですが再建されました。この神殿は宗教的な役割も果たしていたそう・・・。アテネ、ポセイドン、そしてエレクトニウスの為に建てられらとされるこの神殿には神聖なヘビが棲み、街の安全の為にアテネの役人(?)がヘビの好物である蜂蜜のケーキを捧げていたんだとか・・・。好物のケーキを食べれば安泰、平和が保たれ、逆に食べなければ不吉な事が起こる前触れだったとか・・・。

この後、色々と見ている内に空港に向かう時間が迫って来たので足早に神殿を後にしました。
今回で二度目の訪問になったアクロポリス神殿でしたが、新しい発見があり、二年と言う時間を置いて見ると、違った観点から見れるようになっている自分に吃驚しました。歴史、文学、宗教、芸術、様々なものが取り巻いた時間を見て回れることは今のわたしにとって大きな喜びでもあります。

・・・と言うわけで、来月下旬、プラハに行って来ます。旅行・・・と言うか、ドボルジャークのオペラ「ルサルカ」をちゃんとチェコ語で聴きたい!と言う思いが叶いそうです。行こうかなあ、と言っていたら友人が三人「わたしも行く!」と言って来たので、四人で電車に乗ってプラハまで・・・。少し観光する時間があるので、チェコ独自の建築様式、キュビズム建築を見に回れたら!と思っています。楽しみです!!!